高次脳機能障害とは何ですか?
- 2016.11.30
- 治療・後遺障害に関するご質問
高次脳機能障害とは、交通事故等で脳がダメージを受けることによって脳の機能の一部が減退・喪失し、一定の症状を発する障害のことです。
脳の機能が複雑であることから、高次脳機能障害の症状も多岐にわたります。
症状の一例として、注意力・集中力がなくなる、記憶が混濁したり新しいことを覚えたりできなくなる、感情のコントロールが困難になる、物事を計画的に実行できなくなる、といったものが挙げられます。
高次脳機能障害の厄介な点は、症状の現れ方が分かりづらく、交通事故被害者本人も症状を自覚していないケースが多々あり、交通事故による後遺障害であることを示すのが難しい場合があることです。
後遺障害等級で高次脳機能障害が該当するのは、1級1号、2級1号、3級3号、5級2号、7級4号、9級10号です。
後遺障害等級認定で何級の認定を受けるかということは損害賠償額の算定に大きな意味を持つので、高次脳機能障害が疑われる症状があるのであれば、その点をきちんと医師に説明して診断を行ってもらうことが重要となります。
場合によっては、交通事故被害者に現在どのような問題が発生しているのか、交通事故前と交通事故後でどのような変化が現れるようになったのかといったことを、交通事故被害者の家族が弁護士と協力して資料としてまとめることも必要となります。